北海道上砂川町を北限とし日本全国、および韓国、中国に広く分布する住宅の大害虫です。
本種は乾燥に弱く、水を運ぶ能力がないといわれていましたが、最近の報告で水を運べることが判明しました。 また、湿った木材中で生活するといわれてきましたが、ある程度乾燥した木材でも生活することができ、加害し続けます。 |
地中から布基礎や束石に蟻道(シロアリの通り道で、土でできたトンネル状のもの)を構築して、床束・土台・大引き・根太・床板・柱へと侵入して加害していくケースが多く見られます。
新築時に床下に放置されたままの残材には、かなり高い確率でシロアリがつきます。 |
羽アリは、温暖な沖縄で2〜3月、東北や北海道では6月ごろ、それ以外の地域では、4〜5月の日中の雨上がりの少し蒸し暑い日の午前10時か12時ごろに飛び立ちます。
このときの羽アリの数は数百から数千匹程度です。 |
加害中の木材が巣(コロニー)になります。1コロニーのシロアリの個体数は1〜2万匹程度が普通ですが、少数の職蟻からコロニーが再生されるので注意が必要です。
行動半径も非常に狭く、1戸の住宅に2〜3個のコロニーが見られる場合もあります。
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風呂場・トイレ・洗面所などに被害が集中しやすくこれらの付近の土台・床束・大引き・床板・柱などが加害される確率が高いといえます。
それ以外の場所は安心というわけではなく、雨戸やひさし、外壁などにヒビがあり水がにじみ込むような所では、2階にも被害を及ぼすこともあります。 |